ケーキも切れないし日常のことが色々できない司法書士のブログ

組織に属しておらず守られてない分、いいたいことはいわないと損した気分になる器の小ささ。

社会貢献と声高に叫ぶ傲慢

認知症の人の財産管理の仕事をしております。これを成年後見業務と言います。そして司法書士の中には、後見業務に特化した組合のようなものがありここにいると時折仕事がまわってくるのです。行政に一人暮らしの老人が徘徊してるだのなんだのと相談があると、そこから行政に「成年後見人」が必要と判断する、司法書士が向いているんじゃないかと行政が思うその組合に仕事がきて仕事が割り振られるのです。この司法書士の組合を「リーガル・サポート」といいます。ここに言わせると成年後見業務は「社会貢献」なのだそうです。司法書士は認知症のお年寄りを詐欺師から守ったり、お金ない人には生活保護を受けさせたりする弱い人の味方のヒーロー。ビジネスでお金欲しいからやってますなんていうと、まぁ組合活動に熱心な人には変な顔されるでしょう。怒られるかも知れません。でも傲慢だと思うのよ、この考え方は。だって報酬はいただいてやります。その意味では他の仕事と変わりません。この世の中に仕事に社会貢献になってない仕事なんてあるのでしょうか。あるよ。危ないクスリ売るとか。でもさすがに世の中に迷惑かける仕事は法律で禁止されてます。ラーメン屋さんはおいしいラーメンを作って食べる人の心とお腹を満たす、工場でライン作業してる人は様々な工業製品を作って人の生活を豊かさや便利さをもたらす、警備員はそりゃよぼよぼおじぃで弱そうなのもわんさかいるけどとりあえず変なのがいたらササっと警察に通報するくらいのことはやってくれる。社会貢献になってるからお金をいただけとるわけです。その社会貢献の度合いや価値を誰がどんな基準で比較できるのでしょうか。つまり、社会貢献だというとまるで成年後見業務は他の仕事より社会貢献度が高いと言ってるみたいで傲慢に感じるのですよ。むしろお金を頂戴する以上「ビジネス」とか「仕事」と言った方が謙虚だし人からも信頼されると思う。だって世慣れた大人が「お年寄りを守るために時間も手間もかかるし横領してるんじゃねーかと言いがかりもつけられて嫌な思いするけどウキウキでやってます。だって社会に貢献したいから♪」と言われて「なんて信頼できる人なんだ!」って思うかね?むしろいかがわしいと思うか珍しい生き物と思うか思想強めのややこしいヤツと思うのではないか。普通に「大変ですけど、仕事ですからね。一応みんなに喜んでもら
えることもあるし」くらいにしといた方が「あっ考えてることオレと一緒」みたいになって不気味に思われずに済むと思う。